つみたてNISAをはじめようと思ったけど、どの投資信託を選べばいいのかわからない!
この記事を読んでいる方の多くがそう思っているのではないでしょうか?
つみたてNISAの対象となっている投資信託は、約160本。
すべて金融庁の基準を満たした比較的安全な投資信託です。
その中でもいい投資信託を選びたい!
でも、正直言って全部見比べるのは大変ですよね。
そこで、どうするか?
「つみたてNISA 投資信託 おすすめ」
「つみたてNISA 人気」
こんなキーワードで検索しちゃいませんか?
こんなキーワードを調べた方は、何を選べばいいかもう答えが出ているも同然です。
どういうことかと言うと、投資信託を選ぶとき、人気があるものを選ぶのが一つの基準になるんです。
ちょっと身も蓋もない答えだったでしょうか?
しかし、これにはちゃんとした理由があるんです。
今回は、投資信託を選ぶポイントをおさえつつ、人気の投資信託がなぜおすすめなのかを説明していきたいと思います。
目次
- 1 投資信託ってなに?
- 2 選ぶポイント
- 2.1 【投資信託を選ぶポイント1】信託報酬
- 2.2 信託報酬ってなに?
- 2.3 どのくらいお金がかかるの?
- 2.4 【投資信託を選ぶポイント2】ファンドの種類
- 2.5 インデックスファンドってなに?
- 2.6 株価指数ってなに?
- 2.7 株価指数の種類
- 2.8 アクティブファンドってなに?
- 2.9 アクティブファンドのデメリット
- 2.10 インデックスファンドがおすすめの理由は?
- 2.11 堅実な運用ができる
- 2.12 コストが安い
- 2.13 商品が選びやすい
- 2.14 【投資信託を選ぶポイント3】純資産総額
- 2.15 純資産総額ってなに?
- 2.16 純資産総額の規模は人気と言い換えられる
- 2.17 人気だといいことがあるの?
- 2.18 純資産総額が順調に増えているかも確認
- 3 まとめ
- 4 投資信託を賢く選ぼう
投資信託ってなに?
投資信託の基本の“基”
投資信託は、投資したい人からお金を集め、そのお金を専門家が運用する商品です。
私たちに代わって投資の専門家が株や債券などに投資をしてくれます。
専門家が運用してくれるので、株や経済などを猛勉強する必要はありません。
初心者には始めやすい投資スタイルと言えますね。
投資信託を選ぶ前に、投資対象を考えよう
投資信託ごとに、何に投資をするか決まりが設けられています。
例えば
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日本の債券だけに投資する
-
アメリカの株だけに投資する
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世界中の株に投資する
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日本と世界、株と債券のすべてにバランス良く投資する
と、こんな感じで投資信託によって投資対象が決まっています。
投資対象や、どこに投資するかによって堅実な運用ができたり、ハイリスク・ハイリターンの投資になったりします。
投資にはリスクがつきものですが、大きな利益を得ようとすると、自分が投資した金額よりお金が減ってしまうリスクが高くなります。
投資対象のリスクとリターンの関係を図にしてみました。
どれを選べばいいのかは、リスクをどこまで許容できるかにかかってきます。
個人の性格だったり、お金に対する価値観だったり、人それぞれ考え方が違うので、これがおすすめです!と言うものは、残念ながらありません。
お金が減ってしまうリスクを避けたいのか、少し冒険してお金を増やす投資がしたいのか、まずは考えてみてください。
どんなものに投資していいのかわからない!と言う方は、 ロボアドバイザーで診断してみてください。
いくつかの質問に答えると、AIがどんなものに投資をしたらいいか教えてくれます。
どうやってお金を増やすの?
投資信託で出る利益は二つあります。
-
分配金……専門家が上手く運用できたときに出た利益が、投資者に還元される。
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売却益……株と同じように投資信託の値段は上下しています。買ったときより、高い金額で売ったときに出る利益。
投資信託でお金を増やすには、運用が上手くいくことと、投資信託の値段(基準価額といいます)が上がる必要があります。
選ぶポイント
投資信託の基本をおさえたところで、選ぶポイントを説明していきましょう。
ポイントは、全部で3つです。
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信託報酬
-
ファンドの種類
-
純資産総額
これだけでは、まだ人気の投資信託をおすすめする理由になっていませんよね。
一つずつ、詳しく説明していきます。
【投資信託を選ぶポイント1】信託報酬
ポイントの一つ目は、信託報酬です。
信託報酬は、安いものを選びましょう。
信託報酬ってなに?
投資信託は、私たちの代わりに専門家がお金を運用してくれる商品だとお話ししましたよね?
専門家は、ボランティアで私たちのお金を運用してくれているわけではありません。
私たちは、運用を代行してもらっている費用を払わなければならないんです。
その費用が信託報酬です。
信託報酬は、運用が上手くいっても、失敗しても必ず払わなければいけないお金です。
言わば必要経費ですね。
どのくらいお金がかかるの?
信託報酬は、投資したお金から一定の割合で差し引かれます。
信託報酬の割合は、投資信託ごとに違います。
信託報酬の割合は、大ざっぱに言うと0.1%~1.5%くらいです。
実際は小数点以下4桁くらいまで数字が連なっていますが、今回はわかりやすくざっくりした数字で示しました
具体的には、どのくらいのお金を信託報酬として払わなければならないのでしょうか?
つみたてNISAで一年間に投資できる上限額は40万円です。
なので一年で40万円投資したと仮定して計算してみましょう。
-
信託報酬が0.1%の場合……400円
-
信託報酬が1.5%の場合……6000円
つみたてNISAをフルで活用した場合、一年間で大体400円から6000円くらいの信託報酬を払うことになります。
具体的な数字にすると、信託報酬の幅がかなりあることがわかりますね。
お金を増やすためにつみたてNISAをはじめているわけですから、出て行くお金が多いと元も子もありません。
投資信託を選ぶ場合は、似たような投資信託をいくつか見比べて、信託報酬の安いものを選びましょう。
信託報酬について詳しくまとめているので、こちらの記事も参考にしてみてください。
【投資信託を選ぶポイント2】ファンドの種類
投資信託は、「ファンド」とも呼ばれます。
この項目では、ファンドの種類、つまり投資信託の種類について説明したいと思います。
つみたてNISAの対象になっている投資信託は、インデックスファンドとアクティブファンドの二つに分けることができます。
初心者には、インデックスファンドがおすすめです。
インデックスファンドってなに?
インデックスファンドは、簡単に言うと日本や世界の株価指数と連動する投資信託です。
株価指数ってなに?
簡単に説明しましたが、よくわからないですよね。
難しくしているのは「株価指数」という言葉ではないでしょうか?
世の中には、たくさんの株が存在していますよね?
自動車メーカーのトヨタや、スーパーのイオンなど有名な企業から、名前を聞いても何をしているのかまったくわからない企業まで、色々な株が存在しています。
株価指数は、世の中にある株の値動きを平均して、数値化したものです。
世に出ている株の価格を平均することで、景気の善し悪しが判断できます。
株価指数の種類
株価指数は、一つだけではありません。
いくつもの株価指数が存在しています。
ニュースでよく聞くと思いますが、TOPIXや日経平均株価が株価指数の代表です。
TOPIXは、東京証券取引所の第一部に上場されているすべての株から算出されます。
日経平均株価は、東京証券取引所の第一部に上場されたものの中から、代表的な225の企業を選び出して算出したものです。
アメリカの株価指数だと、NYダウやNASDAQが、ニュースでもよく取り上げられていますね。
インデックスファンドは、これらの株価指数のどれか一つを基準として運用されます。
基準となる株価指数のことを「ベンチマーク」と言います。
アクティブファンドってなに?
アクティブファンドは、インデックスファンドより積極的に攻める投資信託です。
株価指数より常に上の値段になることを目指し、利益を多く出すように運用を行う投資信託です。
株価指数のように何かを基準に運用するわけではないので、運用してくれる専門家の考え方や、経験が強く反映されます。
アクティブファンドのデメリット
投資はお金を増やすためにすることなので、利益が大きくなるのはとてもいいことです。
しかし、うまいだけの話は、世の中に存在しません。
アクティブファンドにはデメリットもあります。
-
ハイリスク・ハイリターン
-
信託報酬が高い
・ハイリスク・ハイリターン
大きな利益が出る可能性がある代わりに、元本割れしまうことも考えられます。
元本割れとは、投資信託の値段が変わって、買った時より値段が安くなることを言います。
つまり自分の出したお金が減ってしまうんです。
投資には必ずリスクがあります。
インデックスファンドにもリスクはあります。
しかし、堅実な運用をするインデックスファンドに比べると、アクティブファンドはどうしても元本割れのリスクが高くなってしまいます。
・信託報酬が高い
インデックスファンドに比べると、アクティブファンドの方が全体的に信託報酬が高くなります。
信託報酬のところでも説明しましたが、信託報酬は長期間払い続けると、大きな出費になります。
リスクを承知で、大きな利益を求める方法もあると思いますが、初心者はインデックスファンドからはじめた方がいいでしょう。
インデックスファンドがおすすめの理由は?
インデックスファンドとアクティブファンドの二つを説明してきました。
ここでインデックスファンドをおすすめする理由を説明します。
インデックスファンドをおすすめする理由は三つあります。
-
堅実な運用ができる
-
コストが安い
-
商品が選びやすい
堅実な運用ができる
インデックスファンドは、株価指数と同じような値動きを目指す投資信託です。
株価指数と連動するとどうして、堅実な運用になるのでしょうか?
経済は長期的な目で見ると、成長していくと言われています。
何かトラブルがあって株価指数ががくっと下がっても、時間をかけることで株価指数は元に戻り、さらに値上がりしていきます。
インデックスファンドは、日本や世界の株価指数と連動し長期間運用することで、少ないリスクで堅実に運用していく投資信託です。
コストが安い
アクティブファンドは信託報酬が高くなる傾向にありますが、インデックスファンドは信託報酬が安い傾向にあります。
「信託報酬は安い方がいい」と言うのが投資信託を選ぶ一つ目のポイントでしたよね?
インデックスファンドを選ぶことは、一つ目のポイントを押さえることにもなるんです。
商品が選びやすい
インデックスファンドは、株価指数と連動した値動きをするので、投資信託がとても選びやすいのが特徴です。
例えば日経平均株価が基準になっている投資信託が欲しいとしましょう。
まずは日経平均株価が基準になっている投資信託をいくつかピックアップします。
運用成績と日経平均株価を見比べて、同じ動きをしているか確認します。
日経平均株価と同じような値動きをしている投資信託が、運用の上手な投資信託だとすぐにわかりますね。
あとは、信託報酬や下で説明する純資産総額も参考に投資信託を選んでください。
インデックスファンドについて詳しく書いた記事もあるので、知りたい方はこちらもどうぞ!
【投資信託を選ぶポイント3】純資産総額
これが最後のポイントです。
ここで、人気の投資信託を選ぶ理由がわかります。
純資産総額ってなに?
純資産総額は、投資信託が持っている株や債券とその分配金などの財産の合計金額から、信託報酬などのコストを引いた金額のことを言います。
投資信託が持っている全財産と言えますね。
どのくらい財産があるのかわかるので、投資信託の規模がひと目でわかります。
純資産総額の規模は人気と言い換えられる
純資産総額の規模は、投資信託の人気度と言い換えることができます。
なぜなら、投資をしてくれる人がたくさんいるからこそ、純資産総額が大きくなるんです。
逆に言えば、純資産総額が多い投資信託は、たくさんの人たちがお金を出してくれていると言うことですね。
人気の投資信託を選びましょうと何度も言っていますが、純資産総額が多いものを選びましょうと言い換えられます。
では、どうして純資産総額が多いものがいいのでしょうか?
人気だといいことがあるの?
人気だから買いましょうでは、まだ投資する根拠には乏しいですよね。
純資産総額の規模、つまり人気があるとどういうメリットがあるのでしょうか?
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分散投資ができる
-
コストが減る
・分散投資ができる
失敗しない投資方法として、色々なものに分散して投資すると言うのがあります。
一つの会社の株だけを買った場合、その会社が倒産してしまえば、投資したお金は消えてしまいます。
色々なものに分けて投資した場合、一つの会社が倒産しても、他の会社の株があるのですべて失うことはありません。
色々なものに投資するとなると、お金が必要になります。
人気の投資信託には、お金がたくさんありますよね?
たくさんお金があると、色々なものに分散投資ができるので、お金が減るリスクを下げることに繋がります。
・コストが減る
投資のコストと言えば、信託報酬ですよね。
実際は他にも細々としたコストがかかるんです。
例えば、運用報告書の作成などがあります。
運用報告書も大事な資料なので、必要な経費なのかもしれません。
でも、お金を増やしたい私たちからすれば、少しでも安い方がいいですよね。
純資産総額が大きいと、コストの占める割合が減ります。
あり得ない数字を使って簡単に説明します。
純資産総額が1000円の投資信託と、10000円の投資信託があるとしましょう。
どちらもコストの合計は100円です。。
純資産総額が1000円の投資信託は、コストの割合が10%です。
純資産総額が10000円の投資信託は、コストの割合が1%です。
こうしてみると、コストの割合がまったく違いますね。
見方を変えると、人気のある投資信託は、大勢の人が投資しているので、一人ひとりにかかるコストが少なくなります。
また、投資信託によって、純資産総額が増えると、信託報酬を下げてくれるところもあります。
人が多い人気の投資信託を選ぶ方が、コストの削減にも繋がります。
純資産総額が順調に増えているかも確認
投資信託を選ぶとき、純資産総額多いか少ないかだけでなく、増えているか減っているかもチェックしてください。
純資産総額は、常に一定の金額ではなく上下しています。
投資家が投資信託を買ったり、売却したりするからです。
また、専門家の運用の善し悪しで、お金が増えたり減ったりします。
私たちの投資と、専門家の運用で、純資産総額は上がりもするし、下がりもします。
ここで最後のポイントです。
純資産総額が順調に増えているか確認しましょう。
純資産総額が増える投資信託は、人気があり、運用がうまくいっているんです。
純資産総額が増えるためには二つの条件があります。
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投資家が増えて、投資額が増える
-
専門家がいい運用成績を出す
この二つの条件が重なると、純資産総額は順調に増えていきます。
投資額が増えることと、運用成績がいいことは、密接に関係しています。
運用がうまくいっていると、投資したい人が増えます。
投資する人が増えると、分散投資やタイミングを見計らって多額の投資ができるので、運用がうまくいきます。
このようにいい循環ができると、どんどん純資産総額が増えていくんです。
逆に、どちらかが損なわれると不安定な状態になってしまいます。
運用がうまくいっていないと、不安になった投資家が投資信託を解約したり売ってしまいます。
投資する人が減ると、運用もお金が多いときに比べるとうまくいきません。
どちらかがうまくいかないと、もう片方もうまくいかず、純資産総額が減ってしまいます。
投資信託の人気度は、運用がうまくいくかどうかを左右することもあるんです。
投資信託を選ぶときは、純資産総額の金額と、過去から現在までの純資産総額の推移にも注目しましょう。
まとめ
投資信託とは……多くの投資家からお金を集めて、専門家が運用するシステム。
投資対象は様々あるが、リスクの許容範囲は個人差があるので、自分の許容範囲に合わせた投資対象を決める。
投資信託を選ぶときのポイントは3つ
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信託報酬
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ファンドの種類
-
純資産総額
・信託報酬
安いものを選びましょう。
高いものを選ぶと、長期の運用でコストが増えてしまいます。
・ファンドの種類
インデックスファンドとアクティブファンドがある。
株価指数と連動して運用するインデックスファンドがおすすめ。
・純資産総額
純資産総額は、投資信託の持っている全財産。
純資産総額が多く、順調に増えている投資信託がおすすめ。
今まで書いてきたことを総合して、具体的な名前を出して、おすすめの投資信託をまとめています。
気になる方は、こちらも確認してください。
投資信託を賢く選ぼう
つみたてNISAは20年の長い間、非課税で投資ができる制度です。
つまり、20年間変わらず同じ投資信託とお付き合いをする可能性が大いにあります。
自分のお金を預ける場所なのでしっかり下調べをして選びましょう。
今回説明したポイントを参考に、あなたにぴったりの投資信託を選んでくださいね。